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【老化予防】あなたの肌がたるむ原因と対策

しわ、小じわ、たるみ
2022.04.27.水曜日
しわ、小じわ、たるみ | 2022.04.27.水曜日

 

老けた印象を与える要因はいくつかありますが、とくに気になる方が多いのが「たるみ」です。年齢と共に顔がたるむのは多少は致し方ないとはいえ、やはり老けて見られるのはいやですよね。

そこで今回は、老け顔の原因となりえる肌のたるみについて、その原因に焦点をあててご紹介していきます。肌の老化と聞くと驚いたり、あわててしまう人もいますが、その必要はありません。しっかりとメカニズムを理解することで肌の老化は防ぐことができます。

「なぜ肌がたるんでしまうのか?」という疑問をもたれる方や、朝、洗面台の鏡を見た時に肌がたるんでしまっているなと気づいてしまった方などは、今回のお話で肌の老化を防ぐ手助けになると思います。ぜひ最後までお読みになってください。

ほうれい線の正体は?

まず、年齢を感じるエイジングのサインといえば、ほうれい線ではないでしょうか?小鼻の横から口の周囲にかけて伸びてくるほうれい線は、シワと思われている方が多いようです。

でも、多くの人が気になるほうれい線の正体は、実はシワではなく肌のたるみなのです。
他にも、目の下のくまや曖昧になったフェイスラインなども同様に肌のたるみです。
その部分がたるむことで、老けて見えてしまうのです。

ほうれい線などたるみによる老化を防ぐには、ご紹介する肌のたるみの原因をしっかりと知ることが必要です。

肌がたるむ原因 ①顔の構造

肌の皮膚がたるむという感覚は皆さんも直感的にどんな感じが分かっていると思います。
年齢が進むにつれて「肌の支えがなくなり、コラーゲンやエラスチンなどの肌に必要な組織が減ることで、肌の組織のつながりが弱くなってゆるんでくる」という感じでとらえてもらえれば、皆さんにもイメージとして受け入れやすいのではないでしょうか。

顔の構造によるたるみの原因は、次の4つのパターンに分類されます。

①年齢
②脂肪の増加・減少
③筋肉(靱帯)のゆるみ
④骨の萎縮

年齢によって皮膚のゆるみが進み、結果として皮膚のたるみは引き起こされます。
それ以外にも、皮膚自体を支える、皮膚の下にある脂肪もたるみの原因です。

脂肪が減ってくると相対的に皮膚が余ってしまうので皮膚がたるんでしまいます。
もちろん、逆に脂肪が過度に増えてしまっても、脂肪の重力で下に引っ張られてしまい肌のたるみの原因になります。

そして意外と知られていないのことですが、顔には骨と皮膚をつなぐ、靱帯(リガメント)が存在しています。
この靱帯が年齢とともにゆるんでくることで、肌のたるみの原因にもなります。
皮膚を支える靱帯がゆるむことが肌のたるみの原因になるということは、ここ最近分かってきた新しい概念です。

さらに、もう1つ忘れてはいけないのが、靭帯につながる骨です。骨が年齢とともに萎縮してくると、骨自体が痩せてきます。

どうして骨が痩せることで肌のたるみになるのかというと、これは相対的なバランスが関係してきます。骨だけ痩せて、皮膚のボリュームや皮下脂肪のボリュームが変わらなければ、相対的に皮膚と脂肪が多くなり、肌全体が余ってたるみにつながります。

少し難しいので、顔の構造による肌のたるむ原因をもう一度簡単にご紹介すると以下のような感じになります。

①年齢による皮膚自体のゆるみ
②皮下脂肪の変化
③靭帯の緩み
④骨が痩せる

これらの4つの原因が顔に起きると、肌がたるむ原因となってしまいます。

またこれ以外にも、下に顔をひっぱる代表的な広頚筋があります。広頚筋は首のところにある大きな薄っぺらい筋肉です。また口角下制筋と呼ばれる口の角を下に下げるような筋肉もあります。

このように顔の皮膚・組織の中にはいろいろな組織があり、それぞれがたるみの原因となります。治療・予防する場合には、その原因にアプローチすることが大切です。

顔の構造によるたるみの予防方法

では、顔の構造を理解した上で、どのようにたるみ予防すれば良いのでしょうか?
顔の構造による肌のたるみについて、代表的な予防方法をご紹介していきます。

①靭帯緩みの予防方法:美顔ローラーは使いすぎない!

たるみの原因になる靭帯のゆるみ。残念ながら、皮膚を支える靭帯を鍛えるということは基本的にはできません。

また、逆に気をつけて貰いたいのが美顔ローラーの使いすぎです。

むくみ解消やリフトアップのために、美顔ローラーなどのマッサージ器を使ってマッサージされている人も多いかと思います。

これは一見、靱帯を鍛えているようなイメージをもたれるかと思いますが、実は間違っています。毎日強くマッサージをしてしまうと靱帯が伸びてしまい、結果的に骨と皮膚をつなぐ部分が伸びて肌のたるみにつながってしまうのです。

もちろん、美顔ローラーなどのマッサージ器の使用がダメだと言っているわけではなく、適切な使用頻度にとどめる必要があるということです。

何日に1回という適切な使用頻度は特にありませんが、当院としては週に1、2回の頻度をおすすめとしています。

また、むくみがある方には美顔ローラーをすることにより、血行やリンパの流れが良くなってむくみが解消される可能性もあるので、適切な頻度で使用することがおすすめです。

②脂肪たるみの予防方法:過度なダイエットは逆効果!

顔の脂肪が増えすぎると、その重さで皮膚がたるんできてしまいます。
これについては、皆さんも理解しやすいと思います。
特に顎の下の脂肪がたくさんついてしまうと、その部分の皮膚が下がってしまいたるんでしまいます。

他の場所としては、ほっぺたが挙げられます。この部分はある程度までの脂肪であれば、かわいらしさというのがありますが、それを超えてしまうと、重さが加わり皮膚がたるんでしまいます。

また、太り過ぎだけではなく、痩せすぎも問題になってくることがあります。
脂肪が痩せすぎてしまうと皮膚の下にくぼみができてしまい、相対的に皮膚が余ってしまいたるみの原因となってしまいます。

ですから脂肪によるたるみの予防としては、むしろ痩せすぎずに適度な脂肪をつけておくことが大事です。
最近では過度なダイエットなども流行っていますが、過度なダイエットをつづけて脂肪が減りすぎると、逆に肌のたるみにつながってしまいます。
もちろん、太り過ぎも肌のたるみにつながりますので、あくまで適度な脂肪がついているのがベストです。

③筋肉(靭帯)たるみの予防方法:ボトックス注射

最後が、筋肉たるみの予防です。
顔には皮膚を持ち上げる筋肉ばかりではなく、皮膚を引き下げる筋肉もあります。
それが先ほど話した、広頚筋と口角下制筋などになります。

どちらも顔周辺にあり、口角を下げる方向に働く筋肉です。これらの筋肉が強くなってしまうと、当然皮膚が下に引っ張られて肌のたるみにつながってしまいます。

ですから、予防方法としてはこれらの筋肉が過剰に働かないようにすることが大事になってきます。
筋肉を働かなくする方法として、ボトックス注射があります。
ボトックス注射を打つことによって、広頚筋や口角下制筋などの働きが弱くなります。
その結果、皮膚を下に引っ張る力が弱くなり、たるみの原因を予防したり、進行を遅くできます。

患者さんから、ボトックス注射の使用に抵抗があるという相談を受けることがあります。
その場合には、「いー」という表情をする頻度を減らすことをおすすめしています。
これは、広頚筋は「いー」という表情をした時に鍛えられてしまう筋肉なので、その頻度を減らす目的があります。

もちろん、「いー」という表情をしないように生活するのはある程度慣れが必要ですが、ボトックス注射を打つのが嫌だという人には唯一の方法です。

ただ、1つ注意しなければならないこともあります。広頚筋などは年齢とともに硬くなることもあります。

どんな筋肉も年齢とともに硬くなって柔軟性がなくなってきます。
そのため、鍛えるのは逆効果ですが、ある程度意識して動かして筋肉を柔らかくしていくことは問題ありません。
ただし、先ほども言ったように動かしすぎると、鍛えられてたるんでしまいます。
広頸筋はそんなに大きな筋肉ではなく、鍛えたからといってそれほど分厚くなるということはありませんが、やはり最良の方法としてはボトックス注射をおすすめします。

肌がたるむ原因②紫外線

たるみ肌の原因の2つめは紫外線です。
一般的に紫外線と聞くと、シミのイメージが強いと思います。シミ、シワが怖いからと、
スキンケアとして、日焼け予防を皆さんも強く意識していると思います。

ただ、漠然と紫外線対策を行っていても、完璧に肌たるみを防ぐことはできません。
紫外線には以下の2種類があります。

①UVA(紫外線A波)
②UVB(紫外線B波)

このうち、特に肌のたるみに関係してくるのはUVAです。
UVAの紫外線は、日焼けに関係するUVBよりも皮膚の深いところに影響を及ぼします。
皮膚は表皮・真皮・皮下組織と段階的に分かれており、その中でもUVAは真皮の深いところまでとどく紫外線で、だからこそ怖いのです。

このUVAは、単にシミの原因となるだけではなく、皮膚の中の繊維芽細胞と言われる細胞を傷つけたりすることによってコラーゲンやエラスチンなどの組織を減らします。
その結果、肌の弾力が失われてしまい肌のたるみを引き起こします。

つい最近までは、紫外線と言えば日焼け予防というイメージでしたが、現在の美容業界ではそれだけではなく、紫外線は皮膚の真皮の組織を破壊してしまう危険性があるという認識に変わってきています。

また、真皮の組織を破壊することで、肌の新陳代謝を悪くしてしまうことも懸念されています。これからは単に日焼けだけを意識して予防するのではなく、肌を長い目で見てたるみの原因となることも意識して、しっかりと紫外線予防をすることが大事です。

肌がたるむ原因③喫煙

たるみ肌の原因として、最後にご紹介するのが喫煙つまりタバコです。
喫煙は美容だけでなく、それこそ体全体の健康においても害が大きいことが立証されており、喫煙に良いことはありません。

もちろん、たるみ肌にも、喫煙は大きな悪い影響があります。最も悪い影響といえるのが末梢血管の循環の悪化です。

タバコに含まれるニコチンによって皮膚の血液循環が悪くなります。血液循環が悪くなると、肌の正常なターンオーバーが阻害され、肌自体の回復力もなくなってしまいます。
その結果、外からの刺激に対しても肌の防御力が下がってしまい、肌のたるみにつながるというわけです。

論文などでも報告されているのが、双子で経年変化を比較した事例です。
片方は喫煙をする方、もう片方は喫煙をしない方です。その後、お年をめされた時の比較写真をみてみると歴然とした差があります。
喫煙をしていた方は、喫煙をしていない方と比べると、シミやシワが多く肌のたるみもひどい状態です。タバコが美容に与える影響はこのようにデータ的にも明らかです。

このように喫煙は、たるむ肌の原因として大きな要因です。
今からでも遅くないので、喫煙をする方は肌のためにもやめることをおすすめします。

当院では肌のたるみが気になっていて喫煙されている方には、禁煙をおすすめしています。
また、現時点で喫煙をしていない若い方にも、今後喫煙をしないように注意を促しています。

まとめ

今回は、肌のたるみの原因とその予防方法についてご紹介してきました。
肌のたるみの原因と予防方法への理解は深まったでしょうか。

肌のたるみの予防は比較的明確なことが多く、決して困難なことではありません。

「やってはいけないことをやらない」ことがその予防につながっているので、肌のたるみが気になる方や今後の予防につなげたい方はぜひ実践してみてください。

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